2013年9月28日土曜日

本屋図鑑(夏葉社)

(びすこ文庫で取り扱いのある夏葉社さんの本のご紹介です。)

本屋図鑑 著者:絵 得地直美/文 本屋図鑑編集部 
1,836円(税込) 夏葉社



“本屋は友人であり、家族である”

素晴らしいの一言につきます。これほど、本好き・本屋さん好きを喜ばせてくれる本はないでしょう。

ぱらぱらとめくってまず驚かされるのが、そのイラストの緻密さと数の多さ。46都道府県すべての本屋さんが紹介されており、その1件1件のイラストが描かれているのです。写真ではなく、イラストなんですよ。それだけで、これが普通の本屋紹介の本ではないことが伝わってきます。気合いの入り具合が違うことが。それぞれの本屋さんの紹介文にも、執筆者の島田さん・空犬さんの本屋に対する愛情があふれています。

考えてもみてください。全都道府県の本屋さんに、取材の依頼をし(断られたところも多々あったと聞きます)、現地まで取材のため赴き、取材をして、写真を撮って、文章にし、写真をもとにイラストを描く。この気の遠くなるような作業を繰り返し、できあがったのがこの『本屋図鑑』です。愛情と、熱意と、根性と、こだわりと、とにかく本いっぱいに、製作者の方々の思いが詰まっているのです。
本屋の紹介本を読んで、胸を打たれて涙する、なんて、これまであったでしょうか。

また『図鑑』の名に違わず、本屋さんの構成(どこにどんな棚が?)、町の本屋さん(立地別)、本屋さんの棚の詳細、全国のいろんな本屋さん(「空港にある本屋さん」「病院にある本屋さん」「海の見える本屋さん」「最北端にある本屋さん」などなど)、更には戦後から2013年までの本屋さんの歴史や、「本屋さんの一日」「知っておきたい本屋さん用語集」「本屋さんをもっと知る本三〇冊」まで、町の本屋さんのすべてを網羅している、といっても過言ではない一冊です。

通読して思ったのは、大きな本屋さんも好きですが、やっぱり町の本屋さんっていいなぁ、なくならないで欲しいなぁ、ということ。そのために何ができるのか、真剣に考えなければいけないと思いました。
イラストを描かれた得地直美さんの画集としても楽しめる、贅沢で、ずっと手元に置いておきたいと思える名著です。

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(以下、夏葉社サイトより)

良い本ってなんだろう

夏葉社は1万人、10万人の読者のためにではなく、
具体的なひとりの読者のために、本を作っていきたいと考えています。
マーケティングとかではなく。
まだ見ぬ読者とかでもなく。
いま生活をしている、都市の、海辺の、山間の、
ひとりの読者が何度も読み返してくれるような本を
作り続けていくことが、小社の目的です。
どうぞ、末永いおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

夏葉社代表 島田潤一郎

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2013年9月27日金曜日

早く家へ帰りたい(夏葉社)

(びすこ文庫で取り扱いのある夏葉社さんの本のご紹介です。)

早く家へ帰りたい 詩:高階杞一 絵:望月通陽 装丁:櫻井 久
1,944円(税込) 夏葉社





みなさん、「夏葉社」という出版社をご存知ですか?
一人出版社として、“何度も読み返したくなる”ような素晴らしい本を作られてきた夏葉社さん。まずは、代表の島田さんからの、以下の言葉をお読みください。

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良い本ってなんだろう

夏葉社は1万人、10万人の読者のためにではなく、
具体的なひとりの読者のために、本を作っていきたいと考えています。
マーケティングとかではなく。
まだ見ぬ読者とかでもなく。
いま生活をしている、都市の、海辺の、山間の、
ひとりの読者が何度も読み返してくれるような本を
作り続けていくことが、小社の目的です。
どうぞ、末永いおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

夏葉社代表 島田潤一郎

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どうですか?こんな思いを持って作られている本が、良い本じゃないわけがない、と思いませんか?

この『早く家へ帰りたい』は、4歳の誕生日を迎える直前に世を去った、息子さんへの思いを綴った詩集ですが、一篇一篇、目頭が熱くなります。私は、詩集を読んで泣いたのは、初めての経験でした。これまで、詩集にはなじみのなかった方にも、是非読んでいただきたいと思います。
すべての詩から、作者の高階さんの思いが伝わってきて、一日で読み切るのはあまりにももったいなく、ひとつひとつかみしめながら、ゆっくりゆっくり読みました。そして、何度も何度も読み返したい、と思いました。

この本は、装丁も本当に素晴らしく、質感・手触りが最高です。ずーっと撫でていたくなります。こればかりは、文章や写真ではどうにも伝えきれないので、是非実物を手に取ってみてください。また望月さんのイラストも、たまらなく愛らしいです。一度手にしたら、もう手放せなくなる一冊だと思います。


2013年9月26日木曜日

仕事文脈 vol.2

(びすこ文庫で取り扱いのあるリトルプレスのご紹介です。)

仕事文脈 vol.2  「地方と仕事」 525円(税込) タバブックス
A5版・58ページ 2013年4月発行


 仕事を考える小さいざっし、『仕事文脈』。この春に発行されたvol.2は、「地方と仕事」をテーマに、“田舎で仕事をしながら幸せに暮らすにはどうしたらいいか” を考えるヒントでいっぱいです。これからの仕事の在り方を考える上で、非常に刺激を受けました。

 今や、働き方に決まったパターンというのはなく、様々な選択肢の中から選び取るというか、自分で選択肢そのものを創造していく時代ですね。自分自身の今後の在り方についても、いろいろと考えさせられました。

 そして個人的には、表紙のイラスト、「山さすり係」ちゃんの、かわいくもナンセンスな所がツボで、思わず手に取ってしまいました。山さすってるのかぁ、それが仕事なのかぁ。そうかぁ。
これ、じわじわ来ます。

神戸はもちろん、兵庫県で『仕事文脈』を購入できるのは、びすこ文庫だけ。是非!

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(以下、タバブックスのサイトより)

田舎で仕事をしながら幸せに暮らすにはどうしたらいいか―

vol.1に掲載した「無職の父と、田舎の未来について。」ブログを機に、「地方と仕事」について考えてみたvol.2。
地方の仕事をどうすればいいかを話してみたトークイベント、Iターンが急増する離島・海士町事情、地方に住むIT女子の仕事ぶり、脱サラして地方で新しい事業を始めるということ。
田舎で働いて楽しく暮らす。そんな田舎の未来が、少し垣間見える特集です。

特集 地方と仕事
・「田舎の未来」を考える・オープントーク
・「田舎の未来」をみんなで考えてみた・ワークショップ
・そして、海士町に行ってみた
・地方住みのIT女子
・転勤先で会社を辞めて未経験で宿を開業 現在5年目を迎える宿主のはなし 平野仁
・地方出版で食べる実験中  西屋真司
・田舎→東京→次はどこ行く?  奥山晶子
・仕事文脈書店(仮想)「地方と仕事」の本棚
・新卒ですが個人事業主になりました  近藤佑子
・ひとりでなんでもする仕事  宮川真紀
・「シゴトクリエーターのつくりかた」の、つくりかた!池田八恵子

2013年9月25日水曜日

季刊ritokei(リトケイ)

(びすこ文庫で取り扱いのあるリトルプレスのご紹介です。)

季刊ritokei(リトケイ) 06号 《海の幸 特集》  680円(税込) 離島経済新聞社
(バックナンバーも取り扱っております。)


“心に島がある方へ”

日本には、いくつの島があるか知っていますか?
日本全体も島国ですが、なんと6,852もの離島から成っているのです。こんな国、他にあるでしょうか。そして、それらの離島のうち、約430の有人離島にスポットをあてた専門タブロイド紙が、この『季刊リトケイ』です。

日本人には、島が好き、というひとが多いですよね。何を隠そう、私も島が大好きです。そこで流れる島時間に、素朴で温かい人々に、新鮮でおいしい食べ物に、豊かな自然。『季刊リトケイ』は、そうした島々の、文化・歴史・人々の暮らしや想いを、季節ごとに届けてくれます。

最新号の06号は、「島の幸特集」。“美味しい島々のカタログ・島産品100”には、思わず、お取り寄せしたくなる「島の幸」がずら~っと並んでいます。
食べ物の話以外にも、私も大好きな「宮古島」が、島では唯一、国の環境モデル都市に指定されており、エコアイランドを目指している話など、初めて知る島のニュースもいっぱいです。

秋は、なんと言っても食欲の秋、という方、旅行に良い季節だし、どこか島にでも行きたいなぁ~、と夢想している方、などなど、興味を持たれた方は、是非お手に取ってみてくださいね。

▼目次
山口智充さん「ぜんぶの島をまわりたい」
松鳥むうさん「忘れないために島へ行こう」
島々仕事人 佐渡島料理店「だっちゃ」
美味しい島々カタログ 島産品100

離島ニュース/エコアイランドを目指す宮古島/島数値/島の幸ってどれだけあるの?/宝島の第一線。農業・酪農・畜産・漁業事情/島の幸、本土に渡る/ガジュ下会議/島カルチャー/島人コラム/UIターン情報/島酒と島文化をめぐる修学ツアーレポート/島々インフォメーションほか


(01号~05号まで、バックナンバーも取扱っております。)

05号 ≪美しい島々≫  





表紙に日本の島の名前がびっしりと書かれている05号「美しい島々」も、素晴らしい内容です。またファイルを開くと、内側には、その島々の姿が描かれているのです。このファイルだけでも欲しい、と思うのは私だけではないはずです。是非、実物を手に取ってみてください。

▼目次
特集「美しい島々」
北海道・日本海・東京離島・瀬戸内海・五島列島・奄美群島
トカラ列島・宮古諸島・八重山諸島etc…
島人、写真家、編集者、芸術家、皆の心にのこる「美しい島」
第2特集「美味しい島々」
椎名誠さんの島エッセイ
パルシステム山本理事長インタビュー「佐渡島の教え」
そのほか、島人インタビューやコラムなど多数掲載

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(以下、離島経済新聞社サイトより)

日本は6852島の離島からなる島国。『季刊リトケイ』は全国約430の有人離島にスポットをあてる離島経済新聞社が発行する有人離島専門のタブロイド紙です。国土は小さな日本は、実は世界第6位の領海を誇る海洋島嶼国。利尻島、礼文島などの北国から、東北、日本海、太平洋、瀬戸内海、玄界灘、東シナ海 etc…広大な海に点在する島々にある、色鮮やかな島の文化・歴史・人々の暮らしや想いをお届けします。『季刊リトケイ』の購読料は小さな島々の情報発信に活用されます。生まれ育った島、思い出の島、あこがれの島など、心に島がある方にお読みいただけたら幸いです。


2013年9月24日火曜日

弁当と傘

(びすこ文庫で取り扱いのあるリトルプレスのご紹介です。)

弁当と傘 Vol.3  特集:私たちが出会いたかったひと  
600円(税込) 弁当と傘編集室



兵庫県・但馬地方(豊岡市)発のリトルプレスです。

但馬地方のなんでもない日常、でもだからこそ大切で愛おしい日常。そんな日々の風景をそのまま切り取ってきたような、素朴で温かいリトルプレスです。そこで生きる人々の息遣いまで聞こえてきそうな地元への密着感が、とっても魅力的です。

そして、このタイトル『弁当と傘』。「弁当忘れても傘忘れるな」という諺からつけられたそうですが、何ともほのぼのとする素敵なタイトルだと思いませんか。(“お弁当&傘、見せてください” というページもあります。)

また表紙も、毎号、思わず顔がほころんでしまうような、愛らしい写真です。びすこ文庫では、創刊号から置いておりますので、ぜひ眺めて笑顔になってもらえたらと思います。

そしてそして、この『弁当と傘』、同じ兵庫県発信なのに、神戸では、取扱店がびすこ文庫だけなのです。皆さん、一緒に応援してください!

<目次>
特集 私たちが出会いたかったひと
お弁当&傘、見せてください
DE・A・I なれそめ教えて!
illustration つちやみな
私たちが出会った本
お誕生日ケーキ
あとがき

(Vol.1(創刊号)、Vol.2も、取り扱っております。)







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(以下、「弁当と傘」サイトより)

「弁当と傘」は
このあたりの暮らしのなかから

小さすぎて知られていないけれどおもしろい
だから教えたいこと

知っているようで、じつはあまり知らない
だからちゃんと知りたいこと

これは無くしたくないと思う
だから考えたいこと

当たり前すぎて良いところがみえなくなっている
だから見つけてほしいこと

そんなことを集めて、本にしました。

このあたりに生きる私たちの
小さなアンテナに引っかかったことを
近くの人にも遠くの人にも伝えたい。

そして
ここ但馬でのなんでもない日々が
一段と愛おしく、豊かになりますように。

2013年9月23日月曜日

Shuku Shuku 02

(びすこ文庫で取り扱いのあるリトルプレスのご紹介です。)

Shuku Shuku 02  特集ー「いま、いい服って何だろう」 800円(税込) 
Shuku Shuku  2013年4月5日 発行



“Shuku Shuku”、敢えて漢字になおすと、「粛々」。

3.11以降、暮らしを見直す中で、「食」に焦点をあてた『PERMANENT』を昨日はご紹介しましたが、本日ご紹介する『Shuku Shuku』 第2号の特集は、「いま、いい服って何だろう」です。

服。みなさんは、どんなこだわりがありますか?
私は...

全くありません。楽チンで着られれば、それで満足です。すいません。
でもでも、この冊子が伝えたいことは、そういうことではないんです。
巷にあふれかえっている服と、どのように付き合っていくか、いったい何がその人にとって良い服なのか、そういうことを通して、あたらしい「豊かさ」について考える特集なのです。

現代社会に生きる私たちにとって、服を着ないで外を出歩くことは不可能です。どんな人でも、何らかの服を着ないと(消費しないと)、生活できないわけです。ここらで一度、これまでとは別の視点で、服について考えてみませんか。
あたらしい豊かさ発見マガジン『Shuku Shuku』が、たくさんのヒントを与えてくれます。

特集の服以外にも、“思い出ごはん”、“貸本関係”、“公園プレイリスト”、“私の3.11日記”など、興味深い連載がいっぱいです。

兵庫県での取扱店は、びすこ文庫だけですので、お近くに来られた際は、どうぞ店頭でお手に取ってみてください。

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(以下、ShukuShukuサイトより)

3.11以降、暮らしの根本について考え直している人たちへ。

この雑誌はあたらしい豊かさとはなにか、

哲学していくライフスタイルマガジンです。

粛々と、本当の自分をみつけて生きていく。

そんな人たちを取材して集めたヒント集。

震災をきっかけに作りはじめた、

自費制作のリトルプレスです。


<目次>

特集「いま、いい服って何だろう?」

FilMelange

JAMES & CO.
EEL
eimeku
Scarab

EYE-PHONE   加藤アラタ
夜間紀行  大野舞
思い出ごはん  上樂由美子
貸本関係  田口ランディ × 中村邦夫(6次元)
公園プレイリスト  細窪洋介
暮らしの引き算  ひがしちか

「Fashion as Prodigality?
 浪費としてのファッションは可能か」
國分功一郎 × 蘆田裕史

TOKYOテント村  住所を持たない営み  小川てつオ
きのうのダンシャリ  エムラジオ
私の3.11日記  杉山香林

2013年9月22日日曜日

PERMANENT

(びすこ文庫で取り扱いのあるリトルプレスのご紹介です。)

PERMANENT No.3   巻頭特集ー「Papa, You’re Crazy」 
500円(税込)PERMANENT BROS




「つくる、たべる、かんがえる」

福岡発のリトルプレスです。3.11をきっかけに、日本中が、これまでの暮らしを見直さざるを得なくなりました。
暮らしの中でも、とっても大切な「食」。私たちの身体を作ってくれる元となる「食」。
その「食」に着目し、あらためて「食べる」ことについて考えさせてくれるリトルプレスです。
取り上げるのは、グルメ雑誌の扱うようなスペシャルな食事ではなく、普通の人が食べる普段の食事。そして、その風景。
完成した食事を紹介するだけでなく、食材選びから、調理の仕方、並べる器、食事の風景、さらには毎日の食事が「生きること」へどうつながっているのか。そうした「食」をとりまく環境を、広く大きな視点から見直すヒントとなってくれるはずです。

何より、この表紙の写真。思わず涎が出るほど、美味しそうだと思いませんか。
こんな食事が並ぶ食卓が、どのようにして出来上がっているのか、興味のある方は、是非お手に取ってみてください。

〈掲載内容〉
●巻頭特集
「Papa, You're Crazy」
●食卓の風景
「食べる、学ぶ。」
●食べものの素顔
「大空の下で。」

(PERMANENT No.1(創刊号)、No.2も取り扱っております。)






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(以下、発行元 PERMANENT BROSより)

たべること。

それは、

料理をつくる楽しみ。

食卓を囲む楽しみ。

そして、たべもののことを

考えること。

ふつうの暮らしの中に

たくさんのヒントがあると

わたしたちは考えています。

 二〇一一年三月十一日。日本を揺るがした東日本大震災による未曾有の災害は、私たちの人生観や価値観に影響を与える大きな出来事でした。そして、いまだ福島第一原発事故の脅威は続いています。そんな中、私たちは人間が生きる上で最も根源的な営みの一つである「食べること」に考えが及ぶようになりました。 

私たちが着目したいのは、例えば、普通の人の食卓の風景。食の基本は毎日の食卓にあると私たちは考えています。何が食べたいか、どの店で食材を選ぶか、どのように調理するか、どの食器で食べ、どんなふうに時間を過ごすか、それら全てを自分の意志で決める場所だと思うからです。私たちは津々浦々の食卓で、食べることについての話を聞いたり、調理の様子などを取材し、食卓の風景から、あらためて「食べること」について考えてみたいと思います。 

また、私たちは、自分の身体の中に入れるものが、何処でどうやって育った食材かをしっかりと把握し、大事に無駄なく食べたいと考えています。だから、山や里、海での生産や加工の現場、そこに携わる人々に会いに行き、その土地の風土で育つ食材、食べ方など、私たちがこれまで知らなかったり意識しなかった、食べもののいろいろを再確認し、一人でも多くの方と共有していきたいと思っています。 

その他、食を起点に、さまざまな視点から「食べること」への認識を肥やす情報を紹介していきます。 

今だからこそ「食べること」の意味、楽しさ、大切さ、そして、未来のために考えなければならないことなど、あらためて「食」の中から探っていきたいと思います。

2013年9月21日土曜日

百年の食卓

(びすこ文庫で取り扱いのあるリトルプレスのご紹介です。)

百年の食卓  「おばぁとおじぃの暮しとごはん」  600円(税込) 40ページ/カラー 
写真:田村ハーコ
デザイン:オクマタモツ・奥間ひとみ
文・編集:黒川祐子(アイデアにんべん)
編集・広告:黒川真也(アイデアにんべん)
監修:金城笑子(笑味の店)


沖縄本島北部の大宜味村 発のリトルプレスです。

おばぁ、おじぃたちが、じっくりゆっくり育てた野菜を、愛情込めて料理したものが並ぶ食卓。むかし、むかしは日常であったようなそんな光景。そんな本来日常であるはずの食卓が、奇跡のような輝きを帯びて1ページ、1ページに登場します。紹介されている食卓は、おじぃ、おばぁ達にとっては、普通のもの。写真に撮って、こうして冊子になるなんて、思いもしなかったことでしょう。そんな日常の豊かさ、贅沢さを味わっていただきたい1冊です。



表紙の笑子さんもそうですが、各ページに登場するおじぃ、おばぁたちの姿や表情の生き生きとして素敵なこと。思わず、こちらも笑顔になってしまいます。各記事のタイトルも、全て現地の方言でおじぃ、おばぁが発した言葉そのまま。おじぃ、おばぁたちの息遣いまで伝わってきそうで、胸がいっぱいになりました。





是非手に取って、眺めて、私が感じた、たまらなく幸せな感覚を味わってみてください。


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(以下、アイデアにんべんサイトより)

むかし、むかし、野菜は買うものではありませんでした。
広くなくとも土があれば、畑に。
炊事のたびに収穫しては、
みずみずしい味覚を食卓にのせました。
小さな畑に、台所の神様に、手を合わせました。
それを今も当たり前に続けているおばぁたちがいます。

ニガナ、カンダバー、イーチョーバー、
フーチーバー、ハンダマ…。
「なんかさー、そういう畑のすみっこに
 あるような島野菜を見ているとさ、
 工夫して料理してみたいという気もちにさせられたわけね」
と話す金城笑子(きんんじょう・えみこ)さん。
おばぁたちの、土や海とともにある暮らしのリズム、
生きる知恵を残していきたいと、
1990年、自宅のガレージで「笑味の店」をはじめました

今、「笑味の店」には、全国から、世界から、
たくさんのお客さんや研究者が訪れています。
90歳になっても、100歳になっても、
畑に、海に、出るおばぁやおじぃ。
「笑味の店」のお客さんが食べる野菜を育てたり、
時には話し相手にもなります。 

そんなおばぁたちの家を、笑子さんといっしょに
一軒一軒訪ねることにしました。
いつも食べているようなお昼ごはんを
食べさせてほしいとお願いをして。

この小冊子は、長寿や健康などの学問書とは異なる、
ごく静かな記録です。
でも、老いてもなお、すこやかに自分の暮らしを
立てているおばぁたちの食卓に、
台所に、畑に、100年近くを生きてきた人の言葉に、
今の時代にとっての光のようなものが
散りばめられていると思うのです。


2013年9月20日金曜日

リトルプレスのご紹介

びすこ文庫では、古本はもちろん、リトルプレスの取り扱いもしております。

リトルプレスとは、大手の流通を通さずに、個人や団体が自らの手で制作し、発行、販売までを行う冊子のことをいいます。大手の雑誌などに比べ、商業ベースの記事が少なく、編集者の思いや、取材内容がダイレクトに伝わる媒体です。発行者や発行地の空気感まで伝わってくるような地元感、密着感が、とっても面白く、編集方針も明確で、リトルプレスにしか実現できない内容が、小さな冊子いっぱいに詰まっています。とにかく面白いです。

<取り扱いリトルプレス一覧(2014/10現在)>

屋久島ヒトメクリ 500円(税込) ArBor出版

 


文具の友 648円(税込) さかだちブックス




季刊リトケイ 09号 540円(税込)  離島経済新聞社




檸檬のピーチ 小鳩ケンタ 1,000円(税込) コバトレーベル




仕事文脈 vol.4  648円(税込) タバブックス

(びすこ文庫の記事を載せていただきました!p.60)
 

 ・そらあるき 15  400円(税込)




・グッドナイト イズ カミング 500円(税込)
    (売り上げは全額、宮城県東松島市へ復興義援金として寄付されます。)

 
「半分までなら空想の中を生きていい」


季刊 日本で最も美しい村 vol.5  300円(税込)




・ナポリタン  864円(税込) おくがわじゅんいち



なんで九月に屋久島に行ってしまったんだろう  864円(税込) おくがわじゅんいち



百年の食卓  「おばぁとおじぃの暮しとごはん」  600円(税込)アイデアにんべん


 
PERMANENT 500円(税込)PERMANENT BROS
 



Shuku Shuku 800円(税込)Shuku Shuku



 
またリトルプレスではありませんが、夏葉社さんの本も、取扱いいたします。一人出版社として、これまで“何度も読み返したくなる”ような素晴らしい本を出版されてこられた夏葉社さん。
装丁、手触りも素晴らしいですので、みなさん是非お手に取ってみてください。

<夏葉社>
早く家へ帰りたい 詩:高階杞一 イラスト:望月通陽 1,944円(税込)夏葉社




びすこ文庫HPにも「リトルプレス紹介」ページが出来ております。
http://www.biscobunco.com/?page_id=174


2013年9月19日木曜日

ABC古本市、無事終了いたしましたm_ _m

昨日、ABC古本市(正式名称: びすことあなたの A(art)B(book)C(cafe) ~神戸古本市 & こしょこしょ展~ @FARM HOUSE CAFE)が、無事終了いたしました。

予想を超える数のお客様にご来場いただき、沢山の方の手に本が渡っていったことを、大変嬉しく思います。足を運んでくださった皆様方、本当にありがとうございました。

こんなペーペーの古本屋が無謀にも(そして、厚かましくも)始めた企画に、先輩店主さん達の温かいご協力をいただいて、今回、古本市を開催をすることができました。改めて、御礼申し上げます。

また、ABC古本市と共催の形で、イラスト企画展の「こしょこしょ展」を主催してくれ、素晴らしいとしか言いようのないフライヤーを描いてくれた、しおみちひろ画伯に心から感謝します。あなたがいなければ、初めてのイベント主催のプレッシャーに、途中で心折れていたと思います。ほんまにありがとう。(画伯渾身のフライヤーはこちら

そして、期間中ずっと一人でカフェを切り盛りしてくださったFARM HOUSE CAFEの恭子さん、本当にお世話になりました。カフェが満席になったときも、イベント時に、合い席でも席が足りず廊下に椅子を置いて対応してもらったときも、私はただ横で見ていることしかできませんでした。こんな頼りになる方と、同じ屋根の下、これからお店をスタートできることを、本当に幸せに思います。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

その他にも、フライヤーの設置に協力いただいた皆様、Webなどでの告知にご協力くださった皆様などなど、本当にここには書き尽くせないほど、多くの方に助けられて、開催できたイベントでした。もうとにかく感謝の気持ちしかありません。今後の活動で、少しずつ恩返しをしていきたいと思います。

お礼の連射はこのくらいにして、ブログではまだ紹介できていなかった、期間中のブックイベント2つについても少し、ご報告したいと思います。

まず、ブックイベント①の「ブクブク交換会」が、9月13日(金)に開催されました。予定の定員にも、ずいぶん早くに達し、主催のenbokさんのお力に、感謝です。
お越しいただいたお客様も、みな優しく、本好きな方たちばかりで、和やかに、でも時に真剣に耳を傾け、でもやっぱり和気あいあいと、本当に楽しい会となりました。会の後も、お客様同士の交流が生まれているようで、嬉しい限りです。


集まった本たち

次にブックイベント②の「ななつきぐも朗読会」は、9月16日(祝)の開催でした。みなさんに気軽にお越しいただきたいとの、ななつきぐもさんのお気持ちにより、予約不要の投げ銭制での開催となりました。ななつきぐもさんも、私も、当日までどのくらいの方が来てくださるのか分からず、内心ドキドキしていたのですが、フタを開けてみれば、カフェの全席を合い席にしてもまだ足りず、補助いすを廊下に置いて座っていただき、私たちは、階段の上で聞く、という大盛況の朗読会となりました。
やっと涼しくなってきた秋の夕暮れの中、阪急電車の音をBGMに、ゆったりと心が静まっていくような素晴らしい朗読会でした。

なにしろ満員の会場のため、写真がなかなか撮れなったため、↓は、ななつきぐもの3人の練習風景の写真です。でも、この3人の表情を見ていただければ、どれほど素敵な朗読会になったか想像いただけるかと思います。



最終日の昨日まで、本当にあっという間の10日間でした。何だか名残惜しく、もう一度出店者さんたちの箱をじっくり眺めながら、最後に私も各店一冊ずつ本を選ばせていただきました。

さて、どれがどのお店の本でしょうか?

実は、他にも狙っていた本がたくさんあったのですが、やはり大半が、目利きのお客様たちの手に渡って行った後でした。本当にありがとうございます。
(スタート時点の、各店の箱の様子は、こちら
(こしょこしょ展の様子は、こちら

このままでは、感謝の気持ちをずっと書き続けそうなので、一旦ここでおしまいとさせていただきます。今回、足を運んでくださった方や、少しでも興味を持ってくださった方、次回は第2回ABC古本市、となるかどうかは分かりませんが、違った形であれ、また古本屋や本屋へ足を向けていただければ幸いです。きっと素敵な出会いが待っています。

さて、ABC古本市と同時並行の形で進めてきた、びすこ文庫のオープン準備も、いよいよ佳境に入って参りました。あと10日弱、がんばります。今後ともお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。



2013年9月14日土曜日

古本市はしご(本おやさん&ブックカバー展)

本日は、ABC古本市がお休み、ということで、大阪で古本市のはしごをしてきました。

まずは、11時のオープンと同時に、いつもお世話になっている、堂島の“本は人生のおやつです!!” さんの一箱古本市へ。古本屋さんや出版社さん11店の豪華な古本市です。明日まで開催、ということで、ぎりぎり間に合った~。でも、各本屋さんが、補充をしに来られたばかりとのことで、良い本がたんまりありましたよ。次に、ブックカバー展でも本を買うから抑え気味に、と思っていたのに気づけば10冊以上購入していました^^;



久しぶりに、店主さんとも、たっぷりお話が出来ました。やっぱり本おやさんとのお話は、いつも楽しいです^^
そして、今日は、奇跡の出会いも。先日、雑誌の取材でお会いしたライターさんと、本おやさんでばったりお会いしたのです。ちょうど、そのライターさんのお話を本おやさんともしていたところだったので、興奮して、なぜか3人で記念撮影してしまいました(笑)。そのライターさん、キャラクターというか雰囲気が、とっても私のツボだったので、再会できて本当に嬉しかったです。

さてお次は、約100人のブックカバー展が開催されている梅田ロフトへ。実は、ここの古本即売会に、びすこ文庫も出品しているのです。本当にロフトに並んでいるのかなぁ、とドキドキしながら行ってみると、ありました、ありました、びすこ文庫の表示が。嘘でも、夢でもなかった。よかった。



阿波座にあるアート専門の古本屋さんで、こちらのイベントの主催者の一人である、オンザブックスさんと並びの棚。光栄です。



店番をされていた、こちらも主催者の一人、FOLKの店主さんとも、お久しぶりにお会いできて、楽しかった。イベントも大盛況とのことで、本当にすごいです。

ここでも、欲しい本がたくさんあって、やっぱり10冊以上に。すでにリュックはパンパンだったので、LOFTの紙袋に入れてもらいました。


あのLOFTの紙袋に、古本が入っているのが、とっても不思議な感覚でした。

本日の収穫物ぜんぶ
読書の秋らしく(かなり蒸し暑かったですが)、本三昧の楽しい1日でした。

さてさて、明日からはABC古本市 @FARM HOUSE CAFEの再開です。明日15日(日)と16日(月・祝)は13時~、17日(火)と18日(水)は14時~のスタートで、最終日までノンストップです。
先週、出店者のみなさんがたくさん本を追加してくださり、どの棚も、ぎっしり素敵な本で一杯になっています。
読書の秋に備えて、是非是非、神戸・岡本まで遊びに来てください。

2013年9月12日木曜日

棚のダボ打ち(内装シリーズ⑥)

1階のFARM HOUSE CAFEで、「ABC古本市+こしょこしょ展」が盛況の中(ありがたい!)、私は2階で、地味にトンカン内装作業です。

内装も、いよいよ本棚の工作に入りました。

棚の一部は、箱型にする予定なのですが(ワールドなんちゃらさんや、I留守文庫さんのパクリ)、本日は、出来上がった箱型の本棚に、ダボ打ちをする作業をしておりました。これが、超楽しいの! 

箱型の本棚とは、こんな感じ。


 使用する工具は、こちら。

 
ダボ打ちする前の棚面は、こんな感じ。上下に6個、穴が空いてますね。

ダボ打ち びふぉー

 
さて、作業開始。BGMは、先日の港町ポリフォニーでハートわしづかみだったトクマルシューゴ。

まず、
①ボンドを穴に、ちょいと流しこみ、


 
②木の棒を、トンカチでダボ穴に、埋め込みます。


 
③飛び出た部分を、のこぎりで切り落とし、
 


④ヤスリで、面をきれいにします。

 
 

⑤ダボ打ち完了

 


 
これを繰り返して、出来上がった棚面は、こんな感じ。穴が全部埋まってますね。

 
ダボ打ち あふたー

上面、下面それぞれ、8個ずつの穴で、一箱16個のダボ打ちを、ひたすら繰り返します。10箱作ったので、計160個のダボ打ち。

普段、トンカチやのこぎりを使う機会はなかなか無いので、これがとっても楽しかったのです(強がりでなく)。肉体労働は、いいです。最近、読み始めたエリック・ホッファーの「波止場日記」を思い出しました。肉体労働と思索は、最高の組み合わせだと気づかせてくれます。

明日は、店舗中央に置く、本棚の組み立てです(こちらはさすがに内装業者さんにお任せ)。徐々に、全貌を現しつつある、びすこ文庫。完成まで、いましばらく、お付き合いくださいませ。 

さてさて、1日お休みをいただいたABC古本市も、明日(913日)14時、再開します。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。

2013年9月10日火曜日

床塗り1&2日目(内装シリーズ⑤)

ABC古本市の開催と並行して、びすこ文庫の店舗内装も進んでいます。
昨日と今日は、床に塗料を塗ってきました。

美しく張られた↓の床板に、自分で塗料を塗るのは、ちょっと緊張。

びふぉー

まず、箒でお掃除して、雑巾で水拭き。これで下準備完了です。

天井や梁の色目と合うように、オイルステインを塗っていきます。
結果、こんな色合いになりました。

あふたー
天井と合ってるかなぁ。


1日目の作業はこれで終了。

2日目は、上からコーティングのための塗料(クリア)を塗っていきます。

まだ乾いてない塗料が分かるでしょうか。

相変わらず、写真では分かりにくい微妙な違いに、お付き合いいただきありがとうございましたm_ _m。
次は、いよいよ本棚だ!

内装も、ABC古本市もまだまだ続きます。